・着床障害とは
一般的に「着床」とは、卵管から子宮内腔に向かって移動してきた受精卵が子宮内膜に潜り込み、結合する事を指します。
この状態を「着床」と言い、これをもって妊娠が成立します。
「着床」までの流れにおいて上手く子宮内膜と結合しなかった場合、これを「着床障害」と言います。
例えば体外受精などで受精卵を戻しても着床しない、卵巣や卵管には異常が見当たらない、と言った方は「着床障害」を疑います。
・着床障害の原因とは
子宮内膜を受精卵が留まる為のベッドとした場合、この「ベッドの不安定さ」が着床を妨げる原因となる事が多く、それを引き起こす疾患も下記の通り、様々です。
・子宮筋腫
「粘膜下筋腫」や「サイズの大きい筋層内筋腫」は子宮内腔を押し出して子宮内膜を変形してしまう。
・子宮内膜ポリープ
ポリープ(コブの様に腫れる良性腫瘍)が子宮内膜に出来てしまう。
・癒着
子宮内膜が他の臓器と癒着している事で炎症を起こしたり、子宮が本来の姿から変形する。
・黄体機能不全(LPD)
卵巣内の黄体から子宮内膜を厚くしてベッドを作り出すなどの働きをするE2(エストロゲン)やP4(プロゲステロン)が出てこない事により、着床をさせる為の子宮内膜が出来にくくなる。
・先天性・原因不明
生まれつきの子宮の形によって子宮内膜に着床しにくい。
「着床障害」は原因が1つだけとは限りません。
2つ以上の原因が複雑に絡み合っている事が多いのです。
・着床障害の漢方薬
上記でもお話したように、原因が1つだけではない事がほとんどです。
「子宮筋腫を抑えていく漢方薬」や「黄体ホルモンを整える漢方薬」などを使って、原因と考えられる疾患に合わせて治療を行っていきます。
太陽堂では「子宮内膜を厚くする漢方薬」なども使っていき、着床をサポートしていきます。
妊娠が成立しないと気持ちも落ち込んでしまいます。
その自律神経の乱れも着床を邪魔してしまうかもしれません。
「生活の見直し」や「心のケア」も妊娠に大きく関わります。
一人で抱え込まない事も大事になってきます。