悩まれている「卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)」は改善する病気です。

 
生理痛が酷くて…
 
卵巣嚢腫と言われたので茎捻転が怖い…
 
何とか妊娠したい…
 
「卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)」は改善する病気です。
 
悩まれる前に一度ご相談下さい。
 

卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)とは

卵巣の一部に袋状の腫瘍が出来て液体がたまる「嚢胞(のうほう)性腫瘍」です。
 
卵巣腫瘍には二種類あり、しこりのように硬いものを「充実性腫瘍」と呼びます。(悪性の卵巣腫瘍などは「充実性腫瘍」です。)
 
卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)は、
 
○漿液性嚢腫
○粘液性嚢腫
○皮様性嚢腫
○チョコレート嚢腫
 
の4種類に分けられます。
 
この中でも「皮様性嚢腫」は人体の歯や毛髪を含んでいる為、漢方薬では改善が難しい事が多いです。
 
卵巣のう腫で最も多いタイプの「漿液性嚢腫」や近年人数が増えている「チョコレート嚢腫」は漢方薬で効果が高くなっています。
 

「漿液性嚢腫(のうしゅ)」・「チョコレート嚢腫(のうしゅ)」とは

「漿液性嚢腫」はさらさらとした水のような液体がたまる嚢腫(のうしゅ)です。
 
10~30代の女性に多くみられる病気になります。
 
「チョコレート嚢腫」「子宮内膜症の一種」になり不妊の原因にもなる卵巣嚢腫です。

卵巣内に子宮内膜のような組織ができ、月経のたびにそこに血液がたまってしまいます。

通常の生理(月経)は子宮内膜が血液と一緒にはがれ排出されますが「チョコレート嚢腫」は生理(月経)時に卵巣内に血液がたまる事でチョコレート様に変色、排出がされません。
 
20~30代の女性に多くみられる病気になります。
 

卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)の原因

基本的には原因不明ですがストレスや食べ物が原因の1つではないかと考えられています。
 
食べ物としては
 
・乳製品(牛乳やチーズなど)
・白砂糖
・脂物
 
などです。
 
ただ明確な理由はわかっていなので必ずしもこれが原因とは言えません。

卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)の症状

初期ではほとんど症状が出てくる事はありません。
 
「沈黙の臓器」とも言われ突然症状が出てくる事も多いです。
 
主な症状としては、
 
・生理痛
・腹痛
・頻尿や便秘
・生理不順
・不妊
 
などです。

生理痛は「チョコレート嚢腫」で起こりやすく、生理時に血を排出できない為強い痛みが出てしまいます。
 
他の症状としては「卵巣が腫れる事」により起こる症状が多いです。
 
不妊に関しても卵巣が腫れる事で卵管が閉塞してしまい症状が強く出るという方もいらっしゃいます。
 

一番怖い症状は茎捻転(けいねんてん)

卵巣を支えている靭帯がねじれてしまうことを「卵巣嚢腫茎捻転(けいねんてん)」と言います。
 
卵巣に腫瘍ができて「肥大化する」とその重みに耐え切れずに卵巣が回転して発症します。(普通の状態であれば靭帯がねじれることはまずありません。)
 
靭帯がねじれると靭帯の中を通っている卵巣動静脈の血流が悪くなり、卵巣が壊死する危険性に繋がってしまうのです。
 
「卵巣嚢腫茎捻転(けいねんてん)」を起こすと吐き気や嘔吐、下腹部の痛みなどが起こります。
 
下腹部に突然の激痛で盲腸(虫垂炎)と間違えやすいのが特徴です。
 

卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)の漢方薬

卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)の漢方薬は「オ血」「水滞」に分ける事が重要です。
 
簡単にお伝えすると「オ血」は血の滞り、「水滞」は水の滞りとして考えます。
 
「チョコレート嚢腫(のうしゅ)」は血の滞りである「オ血」の治療で改善する事が多く、「漿液性嚢腫(のうしゅ)」「水滞」の治療で改善する事が多いです。
 

「チョコレート嚢腫」・「オ血」の漢方薬について

代表的な症状としては、
 
○冷えのぼせ(下半身は冷えているのに上半身はのぼせている)
○低温期の体温が比較的高め
○生理期間が長い
 
になります。
 
この様な時は「オ血を改善する漢方薬」が合う事が多いです。
 
オ血の中でも「便秘をしやすい」「不正出血がある」などの症状から更に漢方薬を絞り込みます。
 
また卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)は腫瘍の為、「塊を改善する漢方薬」を追加する事が多いです。

「漿液性嚢腫」・「水滞」の漢方薬について

代表的な症状としては、
 
○浮腫みやすい
○低温期が低い
○生理2~4日目に生理痛が酷い
 
などになります。
 
この様な時は「水滞を改善する漢方薬」が合う事が多いです。
 
オ血を改善する時同様に「塊を改善する漢方薬」を追加して腫瘍を改善していきます。
 

卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)の症例

症例(平成1年生 女性)

1年ほど前から生理痛が酷くなったとの事でご相談に来られました。
 
病院を受診した所「子宮内膜症」との診断、右卵巣にチョコレート膿腫が2個出来ていたとの事でした。
 
漢方薬の種類として
 
①オ血を改善する漢方薬(チョコレート膿腫)
②血虚を改善する漢方薬(子宮内膜症)
 
の2種類を出させて頂きました。
 
漢方服用開始から3ヶ月、生理痛が軽減しているとの事。
少しずつ良くなっているとおっしゃって頂けました。
 
漢方服用開始から6ヶ月、生理痛も大分良くなっている為、漢方薬の分量を調節させて頂きました。
調子は良いとの事。
 
漢方服用開始から1年、生理痛もほとんどなくなっているとの事。
改善が見られている為、漢方薬の分量を半分まで落としました。
 
漢方服用開始から2年、調子も良いとの事で治療終了とさせて頂きました。
 
生理痛でご相談に来られた方になりますが、順調に改善が見られ安心いたしました。
引き続き生理痛がおこる事なく過ごせると何よりですね。
 

症例(昭和50年生 女性)

 
2年前に卵巣嚢腫の摘出手術を受けてから生理痛が出ているとの事。
症状が酷くなっているので心配になりご相談に来られました。
 
症状としては「生理の少し前からの出血」「お腹の痛み」「吐き気」などになります。
 
特に1日目、2日目が症状が酷く出てしまうとの事でした。
また手術後、生理の期間も短くなり今は「23日周期」とおっしゃっていました。
 
漢方薬の種類として
 
「ホルモンを整える漢方薬」
 
を1種類出させて頂きました。
 
漢方服用開始から1ヶ月、痛みの強さに関してはそんなに変わりがないが、痛む時間が短くなっているとの事。
楽にはなっているとおっしゃっていました。
 
漢方服用開始から2ヶ月、痛みの強さも痛む時間も改善しているとの事。
生理周期も少しずつ伸びて「26日周期」まで改善しているとおっしゃっていました。
 
漢方服用開始から3ヶ月、今回は生理痛が全くなかったとの事。
吐き気もなく楽に過ごせたとおっしゃっていました。
 
漢方服用開始から4ヶ月、生理痛はなく、生理周期も改善が見られたとの事。
生理痛は全くなく、生理周期は「30日周期」まで改善しているとおっしゃっていました。
 
漢方服用開始から5ヶ月、引き続き生理痛はなく調子が良いとの事。
最初おっしゃっていた「生理の少し前からの出血」、「お腹の痛み」、「吐き気」全部に改善が見られているとおっしゃっていました。
 
順調に改善が見られ安心いたしました。
生理周期も安定、順調に改善が見られているのでこの状態が維持できると何よりですね。
 

 
症例・漢方治療歴に他の患者様の症例ものっています。 どうぞ参考にされて下さい。
患者さんの声 卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)