
不妊に悩んでいる方は、当薬局にも多くいらっしゃいます。
中には、ホルモン治療や体外受精などのOPEを行なっても上手くいかなかった方も・・・。
私たちは、「体質から見直してほしい」という想いから漢方薬をお勧めしています。
漢方薬で体質を変えていけば、自然妊娠も可能と考えているからです。
不妊症とは
「不妊症」とは、妊娠を望んでいる健康な男女が、
避妊をしないで1年間性生活をしているにもかかわらず赤ちゃんを授かれないこと、と定義されています。
1年というと長いと感じるでしょうか?
それとも、意外と短いと感じましたか?
「赤ちゃんが欲しい」と思っているにもかかわらずなかなか妊娠しない場合には、
不妊専門のクリニックや漢方薬局などの「専門家」に、早めに相談することが大切です。
不妊症の原因は4つ
不妊症には、さまざまな原因があると言われています。その理由は、大まかに4つに分けることができます。

女性側に原因がある場合
原因はいろいろありますが、主に挙げられるのは3つです。

子宮内膜症
生理の「血」は「子宮内膜」に蓄えられて、受精卵がやって来た時の「ベッド」の役割をしていますが、受精しなかった時は剥がれ落ちて、出血となります。
この子宮内膜の組織が膣から出ていかずに逆流してしまい、卵管や卵巣などで増えて悪さをしてしまう病気が、子宮内膜症(しきゅうないまくしょう)です。


卵管閉塞
子宮の左右には、卵巣と子宮を結んでいる内径1㎜ほどの細い管があります。
これを卵管と言います。
感染症や腹膜炎などの病気になると、炎症や腫れ、卵管を含む周りの組織とくっついてしまう「癒着」を起こしてしまいます。
その時に卵管が狭くなったり塞がったりしてしまう状態を、卵管閉塞(らんかんへいそく)と言います。


多嚢胞性卵巣症候群
卵巣から出てくる卵子は通常1個です。卵巣は、排卵に向けてこの1番の卵子を育てています。
それが、何らかの理由で沢山の卵子候補が育ってしまい、1番の卵子を作ることができずに排卵しない状態が多嚢胞性卵巣症候群(たのうほうせいらんそうしょうこうぐん)です。


男性側に原因がある場合
次に、男性側に原因がある場合です。ここでは主に3つの原因を挙げます。

造精機能障害
(無精子・乏精子症、精子無力症、精子奇形症)
一般的に、男性の精液には基準値があります。
基準値を下回ると次のように呼ばれます。
精子の量が少ない、又はいない状態 → 無精子・乏精子症
精子の運動率が悪い状態 → 精子無力症
正常な形をした精子が少ない状態 → 精子奇形症


精索静脈瘤
睾丸(精巣)に対して送られている血液が、逆流を起こしてしまうことがあります。
上手く戻れなくなった血液は、その場に瘤(コブ)を作って留まってしまいます。これは血流の悪化に繋がります。
そういったことが原因で、新鮮な血液が上手く巡らなくなった状態を精索静脈瘤と言います。


性機能障害(勃起不全)
性的な興奮を受けても、射精を行う前段階である「勃起」が出来なくなる状態を勃起不全(ED)と言います。
これは、生活環境の中での疲れや睡眠不足、ストレスや食生活の悪化などが原因とされています。
病院に行くのがなんとなく不安な方へ
不妊症治療の第一歩として、まずは病院での検査を考える方は多いのではないでしょうか?
その一方で、「病院に行くのが怖い……」「何を聞けばいいんだろう…」と不安を抱えている方もいらっしゃいます。
病院に行く前に私たちにご相談いただければ、漢方薬だけでなく、
病院に行くタイミングなど、患者さまご夫婦にあわせたご提案ができます。
よくいただくご質問
- Q
費用はどのくらいかかりますか?保険は取り扱っていますか?
- A
保険のお取り扱いはありません。
少し高額にはなるのですが、1ヶ月の漢方薬代として15000円~20000円くらいを見ていただいております。
なお、ご相談料や漢方薬の調合料は一切いただいておりません。
- Q
現在不妊治療のため、病院に行っています。漢方薬も試したいのですが、病院の薬と併用しても大丈夫でしょうか?
- A
基本的には問題ありません。
病院で処方されているお薬と漢方薬を飲む時間を、1時間以上ずらしていただければと思います。
そうすれば、それぞれの効果や吸収を邪魔することはほとんどありません。
太陽堂では西洋医学の知識も身につけた漢方薬の専門家がお話をうかがい、患者さまに合わせた漢方薬のご提案をしています。
不安なことがありましたら、遠慮なくお話ください。
- Q
現在体外受精を受けています。漢方薬を飲んでも大丈夫でしょうか?
- A
問題ありません。
漢方薬を選ぶ際には、受精や着床に悪影響を及ぼさないなど、体外受精をされている事も考慮いたします。ご安心ください。
- Q
どのくらいのペースで通えばいいですか?
- A
お身体の状態を見るために、原則として1ヶ月に1回は通っていただきます。
女性の場合は、生理周期や妊娠の可能性の時期に合わせるために2週間ごとに来ていただく場合もあります。
- Q
飲み始めたら、ずっと続けなくてはいけませんか?
- A
症状によって異なります。
慢性的な疾患、そもそも治療に長い時間がかかるような疾患に関しては、数ヶ月単位で続ける必要があります。
風邪のような急性疾患、症状が軽い場合は、数日~1ヶ月で変化を感じるケースもあります。
- Q
男性に不妊の原因があると考えられる場合、男性向けの漢方薬もありますか?
- A
もちろん、ご用意しています。
具体的には、加齢や精力減退、心因性を含めた「勃起不全の改善」、血流を整える事による「精索静脈瘤の緩和」、
他にも「精子の数や運動率を増加させる」といった漢方薬があります。これらは患者さまに合ったものをお選びします。
- Q
漢方薬って苦くてまずそうなイメージがあるんですが・・・
- A
漢方薬は苦みや渋みがある事も確かです。
でもそれだけでなく、甘く飲みやすい漢方薬もあります。
患者さまの体質が変わってくると、「最初は不味かったのに美味しく感じてくる」という方もいらっしゃいます。
こういった変化も身体からの大切なサインとなります。
そのため、他の方と一緒になったり、話を聞かれたりという心配はありません。
不妊症はとてもデリケートな問題です。
私たちは細かいケアや心配りができるよう努めております。
漢方薬だけでは、お悩みを解決することはできません。
パートナーと一緒に食事・運動・入浴・睡眠などの生活サイクルを整えていくことも大切です。
これらの改善が、漢方薬や治療に大きな影響を与えてくれます。
不安なこと、わからないことがありましたら、日々の養生法や食事のアドバイス等もおこなっております。
ぜひ私たちにお任せください。